禁煙コーナー

禁煙に関するコラム

東京都包括受動喫煙防止法案の制定を速やかに実現すること(その16)(総括編6)

広島市立安佐市民病院
名誉院長 岩森 茂

続サードハンドスモーク

喫煙室に出入りする喫煙者((S))の大半は身体に沁み込んだたばこの周囲に及ぼす被害を知らない。(S)は年間約7,000名に達するとの統計もある。最近有名になってきた北京のPM2.5の濃度以上の中で、数人の人々がスッパスッパとたばこを吸っている。お互いが煙を嫌がることもなく、残留喫煙物が衣服などに沁み込むことも知らずに!! ある人は言う、「ガス室」「自傷室」「自殺ほう助室」など。極端に言う人は、「阿片窟(清朝の頃、印度に基地をおいた英国商人が阿片を中国人に売り込み、多数の中毒者→廃人が作られ、彼等は当該窟に入れられ一生を過ごした)」と呼ぶ人もいる。これらの(S)は自ら吸煙により命を短くしていることを知ってか知らずか?しかも1本吸う時間は約5分、1日平均8本で40分のたばこ休憩は、公務員、従業員に許されているのか?(S)にはたばこ休憩があって非喫煙者にはないとする異常現象が、日常茶飯事行われているにもかかわらず、職場では当然のこととして見逃されているところが多い。さらに詳しく観察すると片手には「スマホ」が忙しく情報を流している。三次喫煙害は喫煙室内煙害のことも含まれることが多いので、文章のおりおりに三次か二次か不明の説明をするのは致し方ない。しかし何れも「スモハラ」であり、許し難い煙害である。前号で字数の都合で大いに省略した化学物質アナフィラキシー問題は、私も一人友人を持っているが、知れば知るほど悲惨である。逃げ場もないまま、夜、人家のない川のほとりで過ごしている人のテレビフィルムも持っている。同様にたばこ煙誘発喘鳴・喘息を惹起する人々も少なくない。まれであるが、下痢をする人、心臓部圧迫、痛みを起こす人も、受動喫煙害、三次喫煙害として登場してくる!

次は、自家用車子ども同乗問題である。2014年2月英国議会で376:107の大差で子ども同乗の自動車内喫煙防止法の成立があった。この法律は原則を定めたが、細則はこれからとのことである。この法律はイングランドとウエールズに適用されることになったが、スコットランドではすでに議会に提出されているとのこと、これらは党利党略ではなく、人々が求める真実であると英国のASHから発信されている。同時に議会に提出されたパッケージ標準化(写真入警告表示、電子たばこは18歳以上)なども可決された。子ども同乗者の喫煙禁止法の世界の概観がカナダ対癌協会からも発表されているが、カナダ13州中10州の自治体で実施されている(2014年2月3日)とのことである。米国では50州の中6州、また南アフリカ、モーリシャス、バーレーン、プエルトリコでも実施されている。オーストラリアでは8州のうち7州に実施されている。

本文をまとめる時、北海道の歯科医清水氏が、10年以上前に北海道では寒いので子どもが同乗することが多いが、彼らの多くは口唇、歯肉にたばこ煙由来色素が沈着している事実を報告されたことがある。あらためて小児同乗煙害の沁み込んでいる事実を知ったのである。

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