禁煙コーナー

禁煙に関するコラム

歌手西城秀樹が禁煙した!!

広島市立安佐市民病院
名誉院長 岩森 茂

 広島県出身の歌手西城秀樹は多数のヒット曲を持っており、晩婚ながら子宝にも恵まれ、ますます発展するだろうと思われた矢先、平成15年85枚目のシングル新曲「粗大ゴミじゃねぇ」の発表直後、脳梗塞で倒れた。すなわち韓国での公演中歌い終わって楽屋に戻ったところ、意識不明になって倒れた(詳しくは"あきらめない 脳梗塞からの挑戦"(平成16年二見書房発表))を読んでいただきたい。
 彼は水を飲まずに入るサウナの常連で、当然脱水症も起こすわけであり、その上に1日3箱以上のヘビースモーカーで、歌手としては一般的常識に欠ける人であったようだ。脳梗塞発症直後日本に帰り東京の病院に入院、ここで厳しく禁煙を指示されたという。平成13年におそらく喫煙害と思われる二次性多血症で入院したこともあり、これと脱水症が脳梗塞の大きな誘因になったと思われる。因みにヘビースモーカーは多血症が多く、血液濃縮(Hb濃度0.2~0.7g/dl増加)が存在する上に彼は肥満傾向にあったため、なおさらに高Hb血症状態にあり、脱水症状と喫煙による血小板活性化が拍車をかけて、脳梗塞へと進展したものと解釈される。主治医による即禁煙指導は当然のことであろう。
 ここで強調したいのは、過信していた自らの健康障害への反省の物語である。彼の著した前記の手記のようなものであるが、その中に示された彼の闘病記の厳しさである。この陰では「婦唱夫随」?の生活習慣の是非、自己管理の徹底であるが、大病を患って、どん底に突き落とされたことで初めて気づいたことを教訓として13ヵ条を書き連ねている。
 その主なものを拾ってみると、大病の前に兆しありで、脳梗塞で倒れた1年前に激しい頭痛と虚脱感で緊急入院した時、担当医から禁煙を指示されていたにもかかわらず、この約束を守らなかったことで、医者の言うことは神の声として聞くべきであったと述べている。また、彼は脳梗塞予防5ヵ条として次のごとく述べていることも附記しておこう。

 1.こまめに水分補給(彼の場合1日1リットル)
 2.冷房は弱めに
 3.肝に負担をかけない
 4.気を補う薬や食べ物を
 5.血液をサラサラにする
のごとくである。また、余談ながら彼は脳梗塞予防大使に任命されているとのこと(?)

戻る