禁煙コーナー

禁煙に関するコラム

「特上カバチ」主演女優「堀北真希」さんの喫煙問題

広島市立安佐市民病院 名誉院長 岩森 茂

 これをとりあげたのは非常に些かなことである。一笑に付されるかもしれないが、私の興味を惹いたのは広島の方言「カバチ」が全国版になっていることである。広島で育った古い人々は少年時代によく口げんかなどで「カバチをたれな」などよく使った記憶がおありだろう。少なくとも上品な言葉ではなかったが、これが全国版になっていることである。まず「カバチタレ」という主題の漫画が講談社の漫画雑誌に連載され、その主役は広島の小野司法事務所に働く8人の司法書士の、法を駆使して弱者を守っていく物語であった。これがTBS系でテレビドラマ化され、日曜劇場に登場して長らく続いたようである。私は知らなかったが、09年になり「特上カバチ」と改名され新たに登場してきた。ここで禁煙仲間が問題視したのが、この主人公の一人、堀北真希扮する元ヤンキー娘、住吉美寿々が喫煙練習を強いられた裏話である。それがインターネットで、次のごとく紹介されており、すなわちTBSディレクターの言として「真希ちゃん、たばこは初挑戦なのに撮影の始まる1ヵ月以上前から練習してくれています。真希ちゃんの役への思い入れを感じられるシーンです。」と。恐らくJTの関わりも疑われるが、これに対し Yahoo 知恵袋では、「この喫煙シーンは嫌い、今時ある演出ではないと思います」「副流煙を吸う同じく主演の櫻井翔さんが気の毒」「百害あって一利ない喫煙を主役に主張させるシーンは抗議しないと!!」「喫煙習慣のない、しかも女優役作りのために喫煙を練習させられるとはけしからない」...などの意見が掲載された。私もこの辺りから興味を抱くようになり、真摯な役作りのために喫煙練習をした堀北真希ちゃんの喫煙シーンを見るべく、本年1月24日の「特上カバチ」第1回目をじっくりと視聴させていただいた。相手役櫻井翔さんと言い争いする場面で、彼女はたしかにたばこを取り出し、ライターで火をつけて一服するシーンを演じたが、これは実際には吸い込んでおらず、いわゆる金魚吸いであった。その後の同番組もシリーズ終わりまで拝見したが、真希ちゃんは二度とたばこを出すことはなかった。これは真希ちゃんが練習してもたばこの煙に耐えられなかったのか、TBSに寄せられた視聴者からの反対意見が殺到したのか、その真実は不明であるが、少なくともディレクターはこの小道具を二度と演出に利用することはなかった。おかげで、私もストーリーを含めて清々しい気持ちで、彼女や櫻井翔君に好感を持つようになったのである。

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