会長挨拶

令和2(2020)年6月14日に開催されました広島県医師会第128回定時代議員会及び理事会において、第15代会長に選任されました松村 誠です。伝統と歴史ある広島県医師会の、今後2年間の舵取りを任せていただくことになりました。

広島県医師会は、明治25(1892)年に、源流である広島県医会発足以来、法改正に伴い、昭和22(1947)年に社団法人の新生医師会となり、平成26(2014)年に、現在の一般社団法人へと変遷し、128年もの歴史を積み重ねてきています。

現在、本会は23の市郡地区医師会から成り、約6900人の会員が所属しています。

さて、広島県医師会には大きく分けて2つの役割があります。一つは、県民の皆さまが健康で文化的な生活を生涯にわたって送れるよう、支援することです。平成30(2018)年の日本人の平均寿命は男性81.25歳、女性は87.32歳で、間もなく人生90年時代となります。そして平成28(2016)年の健康寿命は、男性が72.14歳、女性が74.79歳でした。できるだけ平均寿命と健康寿命の差を縮めて、医療と介護が連携して住み慣れたところで安心して暮らせるようにしたいと考えています。そのためには、乳幼児から老年期までいつでも何でも相談できる「かかりつけ医」が必要です。そして、救急・災害時の医療、病気ごとの専門医療も重要です。われわれは、高度研究医療機関である広島大学病院と連携し安心して暮らせる「街づくり」と、それを支える「人づくり」を提案してまいります。

もう一つの役割は、県医師会を構成している23市郡地区医師会と6900人の会員の支援です。

昨年末に中国の武漢市から世界中に拡がった新型コロナウイルス感染で、日本でも多くの感染者が発生し、緊急事態宣言が出され、かつて経験したことのない自粛生活を送りました。医療機関や介護施設でクラスターが発生したところも多数あります。医療従事者の感染も伝えられる中、患者さんの治療に全力で当たっている姿が報道されました。医師会はこれらの会員や医療機関、そして、各市区郡地区医師会を支援してまいります。

さらに、日本は超少子高齢社会の中、人口が減少し続け、看護職を目指す人も減少しています。医師会立看護学校では、閉校するところも出てきています。その上、新型コロナウイルス感染症による偏見、差別などで現場を去った医療従事者も数多くいます。このようなことで地域の医療が崩壊してしまわないように、医療従事者の育成・支援についても行政と共に対応してまいります。

さて、広島県医師会は「ひろしま医療情報ネットワーク」(以下:HMネット)という県全域を網羅し、圏域や職域に制限されることのないICTを利用した地域医療連携ネットワークを構築しています。患者さんの診療情報や調剤情報を結びつけ、切れ目のない医療と介護の提供に寄与する仕組みです。今、新型コロナウイルス感染症対策として、オンライン診療が推進されていますが、HMネットがオンライン診療はもとより救急・災害時の対応などにも貢献できるように更に拡充していきます。

どこに住んでいても適切な医療・介護を安心して受けられる社会を実現するべく、国民皆保険の下「かかりつけ医」を中心とした地域包括ケアを推進し、地域医療が崩壊することのないよう、役職員一丸となり、市郡地区医師会、行政、大学と共にオール広島の広島県医師会で県民の皆さまのいのちと健康、そして生活を守ってまいります。

令和2(2020)年6月14日

広島県医師会 会長 松村  誠


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