広島県腫瘍登録事業に関する倫理要領

平成10年12月22日 制定

平成21年7月23日 全面改定

(趣旨)

第1条 本規定は、広島県腫瘍登録事業実施要綱第10条に基づき広島県腫瘍登録事業関する倫理、特に守秘義務について必要な事項を定める。

(基本理念)

第2条 広島県腫瘍登録事業は、広島県内の腫瘍 (良性及び悪性腫瘍)発生に関する情報を、臨床医学的、病理組織学的、疫学的見地から収集、蓄積するもので、その学問的な解析とその研究成果は、県内の腫瘍発生の予防及び治療に大いに貢献するものである。

2.資料には、きわめて重要な個人情報が記載されているため、収集及び取扱いに関しては、個人情報保護規定に従って、厳重な機密保持を要する。登録業務は機密裏に遂行されるべきである。

(倫理規定の適用対象)

第3条 この要領は、広島県腫瘍登録事業実施要綱第5条に記載する腫瘍登録室に関係者する全員に適用する。腫瘍登録室関係者とは、登録業務に直接関与する腫瘍登録実務委員会の委員、広島県医師会腫瘍登録室の業務に関係する腫瘍登録室長と医師会職員を含む腫瘍登録室全職員、並びにその他腫瘍登録業務に関係する他施設の職員(財団法人放射線影響研究所を含む)をいう。

(腫瘍登録室の管理責任者の責務)

第4条 腫瘍登録室の管理責任者(以下「責任者」という。)である腫瘍登録室長の責務は、以下の通りとする。

(1)責任者は、個人情報の保護に対して全責任を負い、職員が機密保持に努めるよう、指揮監督しなければならない。

(2)責任者は、登録資料の保管、搬出、輸送に際して情報漏えいのないよう努めなければならない。

(3)責任者は、個人情報の破壊、改ざん、漏えい等が発生した時は、速やかにその被害を最小限に止めるための対策を講じ、かつその原因を究明しなければならない。

(4)責任者は、腫瘍登録室で登録資料を取り扱う全ての腫瘍登録室関係者に対し、就業中のみならず、退職後も、登録患者を含む同定指標の情報、協力病院名(診療科名)、協力医師名など、がん登録業務上で知り得た個人情報を漏えいすることのないよう周知徹底させなければならない。

(5)責任者は、第三者の入室制限についての責任を負わなければならない。

(6)その他、守秘義務に関して登録室内における機密保持が確実なものとなるよう、職場の物理的環境の維持、整備に努めなければならない。

(腫瘍登録室関係者の責務)

第7条(1)腫瘍登録室関係者は、責任者の指示に従わなければならない。

(2)腫瘍登録室関係者は、個人情報の保護規定に従って職務を遂行しなければならない。

(3)患者情報などの関係資料の保管、整理に細心の注意を払わなければならない。

(4)患者情報などの関係資料を腫瘍登録室外に帯出する際には、責任者の許可を得なければならない。

(責任者の代行)

第8条 責任者(腫瘍登録室室長)が不在の場合は、広島県医師会学術研修課の課長がその任を代行する。

(医療機関、財団法人放射線影響研究所と腫瘍登録室との信頼関係)

第9条 収集、届け出られた個人および医療情報は、医療機関、主治医等が広島県医師会の要請を受けて登録し、その情報は財団法人放射線影響研究所に保管、管理される。これらの登録資料は、個々の患者を同定することが出来る情報であるため、厳密に保護され、かつ、限定された目的のために有効に活用されるとの信頼がなければならない。したがって、届け出医師とその医療機関、財団法人放射線影響研究所職員および腫瘍登録室関係者が相互に十分な信頼関係を築くよう心がける必要がある。

(個人情報保護規定)

第10条 個人情報の保護に関する規定は以下に示すごとくである。

(1)責任者の許可なく、個人情報を腫瘍登録室又は所定の作業空間以外に持ち出してはならない。

(2)医療機関あるいはその他の場所へ出張し医療情報に接する場合、個人情報だけでなく、現場で見聞きした全患者の情報および施設内部の情報についても、機密を保持する責任がある。

(3)ファクシミリは一般に、送信ミス等により個人情報が第三者の目に触れる危険性があるため、資料の伝達には利用しない。

(4)不要となった原票を破棄する場合は、責任者の許可を得て腫瘍登録室職員が裁断、または焼却し、破棄する。

(資料の管理)

第11条 資料の管理に関する規定を以下に示すごとくである

(1)登録資料の整理作業が行われる場所、登録資料が保管されている場所に入室出来る者を、腫瘍登録室職員、ならびに業務上必要な関係者に限定するとともに、これら関係者は機密の保護に努めなければならない。

(2)資料の保管に関しては、保管場所を定めて厳重に管理する。

(3)腫瘍登録室は業務以外の時は常時施錠する。

(報告義務)

第12条 登録室の作業過程、委託業務及び資料の利用者による利用の各段階において、守秘義務が侵害された可能性のある事態が生じた場合には、直ちに責任者に報告しなければならない。

2.上記の事態が生じた場合、責任者は広島県腫瘍登録安全管理措置委員会で協議の上、別に定める「個人情報保護に関する管理責任の在り方」にしたがって適切な措置を講じなければならない。

(補則)

この要領に定めるもののほか、腫瘍登録に関する倫理について必要な事項は、広島県腫瘍登録委員会の議を経て別に定める。

附則

この倫理要領は平成21年7月23日から施行する。

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